クリーンルームの清浄度を保つには?

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クリーンルーム

1.クリーンルームの清浄度を保つには?

(1) クリーンルームの4つの原則

微粒子(チリ、ホコリ)、細菌を
  (1)持ち込まない:入室退出はエアシャワー経由で行う。機器、材料は洗浄して持ち込む。
  (2)発生させない:クリーンウェアの着用 無駄な動きはしない 発塵の元になるような備品は使わない
  (3)排除する  :発塵の多いところは局所排気を行う。不用品はクリーンルーム外へ排除する。
  (4)堆積させない:清掃しやすいレイアウトにする。清掃基準を設け実行する。

(2) クリーンルームに必要な設備と備品

防虫カーテン
光源に誘引される特性を持った昆虫類に効果があり、特に夜間、光に集まる虫等に防虫効果を発揮します。虫は紫外線域の波長を好む事から紫外線を吸収しやすいオレンジ色を使用しています。

エアカーテン
飛んでいる虫をエアカーテン流で遮断してドアからの進入を防ぎます。
また、外界からエアシャワー室までのドアの数は2つ以上が望ましいとされています。

クリーンウェア
クリーンウェアは人からの発埃を抑制するために着用するクリーンルーム専用の衣服です。この他に、ヘッドキャップ、マスク、手袋、クリーンシューズを身に付けます。さらに粘着テープでも全身の塵埃等を除去します。
また、作業台や作業イス、作業棚もクリーンルーム専用のものになります。

エアシャワー
クリーンルームの入り口に設置され人が入退出する時ここを必ず通過します。
これはクリーンルーム内の空気と外の空気が直接混ざらないようにするためです。加えて、入室時に人に付着した塵埃等を除去します。

ドラフトチャンバー
クリーンルーム内に飛散すると空気清浄度に影響を及ぼす物質を使用する場合や揮発性の有害物質を取り扱う場合に使用する局所排気装置です。

クリーンベンチ
クリーンルーム内でさらに高い清浄度が必要な場合に局所的にクリーンレベルを上げた空間を作り出す装置です。
左のクリーンベンチ内の空間はクリーンルーム クラス10000において局所的にクラス100とすることができます。

パーティクルカウンター
クリーンルーム内の微粒子数を測定し清浄度が規定の範囲内にあることを監視するための機器です。

空中浮遊菌測定器
クリーンルーム内の浮遊微生物を捕集する機器です。捕集した微生物は専用の培地で培養し形成されたコロニー数を計測します。

クリーンルーム
FFU(ファンフィルターユニット)により、浮遊微粒子や浮遊微生物を捕集し清浄度の高い空気を拡散させるとともにこれを循環させます。
また、クリーンルーム内へ外部からの汚染流入を防ぐため外気圧より高い状態、いわゆる陽圧を保ちます。

これらはクリーンルームの室内環境維持のための設備や機器の一部ですが、こうしたもので清浄度の維持、管理をしています。