②GNDパターン設計のコツ
医用電気機器を設計する場合には、生体に重大な影響を及ぼすという性格上、万全なEMC対策を施すことが重要です。上記のように基板上のGNDパターンが細いと、抵抗値が充分に低くならないので電位差を生じ、トラブルが発生しやすい状態になります。
EMC対策はパターン配線の抵抗値に大きく左右されます。特にEMCがシビアな医用電気機器は、GNDを線ではなく面にすることで抵抗値を充分低くし、多少の大電流が流れたとしても発生する電位差を影響が出ないレベルまで下げることが必要です。具体的には、両面基板の場合は、部品面がVccのベタパターン、半田面側がGNDのベタパターンとします。
一般に電子機器においては、GNDとは信号の基準となる電位です。GNDは、必ず0Vでなければならないので、接続しているデバイス間でグランドを共通にしている場合は、それら全ての機器間のGNDが等しく0Vになるよう対策する必要があります。